みなさん、こんにちは。
第4弾は「途中で終わる」場面の設計です。
契約トラブルで多いのは、途中でやめる、場合の清算時の取り決めです。揉める理由の多くは「いくら精算するか/どこまで引き渡すか/いつまで対応するか」が曖昧なため、“中途解約の清算ルール”を先に置いておきましょう。
■ どのような解約であるのか?
・終了の原因の整理をしましょう
解約(発注側の都合)/相手方債務不履行/不可抗力
・原因に応じて精算・違約金などの取り扱いがどうなるか整理をしましょう。
■ 何を清算するのか?
・清算の対象が何であるのか、また、どのように清算するのか明記しましょう。
・作業工数/出来高/などであるのか。
・実費(材料費・外注費・旅費)などであるのか。
・発生済みの合理的費用+解約対応の追加費用などであるのか。
■ いくら支払うのか?
・比例按分:合意した総額×進捗率
・出来高:完了工程ごとの定額×完了数
・キャンセル料:着手金◯%+未回収実費
・最低保証:最低◯万円(外注キャンセル含む)
→など、数式で示しておくことがトラブルを防止できるでしょう。
■ 返金と相殺(お金の流れ)
・前受金の充当順序(実費→出来高→違約金)
・返金期限(例:請求書確定後◯営業日以内)
・相殺可否(未払報酬・遅延損害金との相殺)
→実際のお金の清算の方法も明記しておくことが良いでしょう。
■ ペナルティと上限(過剰紛争を防ぐ)
・違約金の要件(重大違反時のみ 等)
・損害賠償の範囲と上限(支払総額×◯倍/上限◯万円)
・除外(故意・重過失・知財侵害 等は上限外)
→線を引くことで、過大請求・過小補償を防止することができます。
契約の清算を考えることはしたくないかもしれませんが、きちんと、清算時の取り決めをしておくことで、トラブルを防止できるので、ぜひ、契約書の確認をしてみましょう。
(田鍋/編集 中路)